今日、こんなニュースを見ました。
ケベック州立の病院CIUSSS-Estrieにて、ある4人の子供を抱える看護師の女性(2009年に資格取得)が就職の面接に行った際、肥満が原因で看護師の雇用拒否をされたとのことです。
この女性は、コロナによって飲食店勤務の旦那さんの雇用時間が減ってしまったため、またコロナによって看護師の需要が増えていることから、再就職することを決め、面接を受けました。
しかし待っていた現実は…。
IBM40という値で高度肥満症と見なされ、採用を見送られてしまいました。(事実、IBM値以外では採用にまったく問題がなかったようです。)
採用担当者:「すみません、太りすぎなので採用できません。ですが、これからやせることができれば、採用を考え直します。(意訳)」
肥満によるコロナ重症化のリスクの可能性があるものの、彼女自身はその危険を冒してでも、再就職を希望していました。
これについて、労働雇用関係の専門弁護士は
「雇用主はハンディキャップや肥満を理由に採用を見送ることはできません。コロナで重症化しやすいリスクを高い彼女を雇うのに、(配属先などを)注意しなければいけないのは理解できますが、なにもせずに採用を拒否するのは間違っています。但し、雇用者本人が危険を承知していても、雇用主は雇用者を守る必要があります。」とのこと。
その後、彼女は怒りと悲しみのコメントをフェイスブックにあげました。
そのビデオの視聴回数は354 000回を超え、病院長の目に留まり、翌日に電話があり、いくつかの就職口を提案されたとのことです。
しかしながら、彼女の受けた屈辱と差別による傷は癒されず、就職に気後れしている様子です。
そればかりか、彼女は、ケベック州の人権の委員会に人権侵害被害の申告をするつもりだとの決意を表明しています。
病院側のコロナ感染の危険を新規雇用者のからの守りたいという思いやりの気持ちと、この女性の気持ちとの伝え方と伝わり方のわずかなすれ違いによって誤解が生じてしまったというニュースですが、女性がこのショックから立ち直り、現場復帰し、医療の現場で活躍されることを祈ります。